日本の風土の中で、永年にわたり受け継がれてきた生活習慣や美術工芸品などには文化的なものが数多く生まれています。
自然と調和しながら発達してきた日本風建築の装飾用金物の中に錺金物(かざりかなもの)があります。
錺職とは、鋳造・鍛造・彫金・象嵌・七宝などの金属加工の一方法で金属を芳しく細工する職業をいいます。
文化六年(1809年)以前に初代・錺屋金五郎により京都で錺職人として創業を致しました。
主に、襖引手・御殿引手・釘隠し・屏風金物・神社仏閣錺金具・格天井金具・錺金具全般及び美術工芸品・文化財の修復・復元品等を手がけております。
また、近年では生活様式も大きく変化し、現代の生活様式に合わせデザイナーとの新商品開発やフルオーダーメイドの美術工芸品の製造、現代建築に合わせた建築金物なども製造しております。
素材も、金・銀・銅など用途によって多岐にわたっています。古都、京都の伝統のなかで培われてきた技法を伝承し、金属を芳しく、新しい息吹をあたえる作品の制作に錺職の持味を発揮すべく、日夜研鑽致しております。皆様方の御愛顧の程御願い申し上げます。